人気ブログランキング | 話題のタグを見る
その出来が、何とも微妙なチョコレート菓子 ③

「溶かしたチョコを加えるタイミングを見誤る」 という、決定的なミスを犯した前回。


その出来が、何とも微妙なチョコレート菓子 ③_a0094526_1555421.jpgその出来が、何とも微妙なチョコレート菓子 ③_a0094526_22572040.gif左の写真は、その時の 《心象風景》 を象徴した、
実際のボールの中身の画像です。

しかしいつまでも、
ショックを受けた状態のままでいられる余裕はありません。

そうしている間にも、泡立てたメレンゲはしぼみ、
溶かしたガナッシュは、冷めて固まってしまうからです。

刻々と時間が過ぎていく中で、
今さらのんびりとPCを立ち上げて、
レシピをチェックし直すゆとりなど、ありませんでした。

順序的にはおそらく卵黄を泡立てた 直後の ボールに、
「溶かしたチョコを加える」 事になっていたはず・・


でもそのボールには、すでに粉類 〈薄力粉とココア〉を、先に投入してしまいました。



「ここは、やむなし!」
そう判断した私は、まだゴムべらで完全に混ぜきっていなかったボールの中に、ガナッシュを追加で投入しました。


それから先はもう 無我夢中 です。
誤って先に入れた粉類がダマにならないように、後に入れたガナッシュの油脂が分離しないように、
ただ一心不乱に 混ぜる混ぜる!

その出来が、何とも微妙なチョコレート菓子 ③_a0094526_23222558.gifしかしそうしながらも、練(ね)ってしまったら、せっかく卵黄をマヨネーズ状に泡立てた意味がありません。
切るように混ぜるのです。





前の記事は作り方番号⑥で、終了していましたね。 
それでは気を取り直して⑦番から、再開です。

⑦ なんとか中身がなめらかな状態になった⑥のボールに、
  ③で作って冷暗所で保管しておいたメレンゲ(卵白を泡立てたもの)                   を1/3量ずつ、
  ゴムべらでさっくりと、混ぜ合わせていきます。(ここでもせっかく立てた泡を、なるべくつぶさないように 注意
  
  3回に分けてすべてのメレンゲを混ぜ終わり、状態を均一整えたら生地は完成です。



型に生地を注ぎ分ける作業の前に、オーブンの余熱設定をしておきましょう。 170℃です。
予熱する時間は、型に注ぎ分けている間に、いったん上げたオーブン内の温度が、
再び下がらないよう、自分の作業スピードを見越して、設定しておきます。
(今回の場合、私は15分ほどに設定しておきました。)


⑧ オーブンを予熱している間に、出来上がった生地を、ココット型に注ぎ分けておきます。
  焼いている途中、卵の力でふくらむので、生地を入れていい高さは、型の6分目くらいまでです。




かくして、なんとか型に注ぎ分けられた生地の皆さんです。
その出来が、何とも微妙なチョコレート菓子 ③_a0094526_1551496.jpg

「あの~僕達、本当に大丈夫なんでしょうか。」
どことなく肩身が狭そうに見えるのは、痛恨のミスを犯した 《作り手の負い目》 のせいでしょうか?




ここまで読んでいただき、お気づきになったかたもいらっしゃるでしょうか。

じつは、「ボールにガナッシュを入れて、メレンゲを入れて・・」 という段階での写真が、まったくありません。

悠長(ゆうちょう)にデジカメ撮影が出来るような余裕は、時間的にも 精神的にも、皆無 でしたから。



その出来が、何とも微妙なチョコレート菓子 ③_a0094526_164582.jpg

⑨予熱しておいたオーブンで焼いていきます。
  170℃で20分。
  焼き上がり後は、荒熱が冷めるまでオーブンの中で
  放置しておきます。

  「僕達、ちゃんと焼けるんでしょうか?」
(もし不安そうな声が庫内から聞こえてきたとしても、
それは気のせいですから、無視して下さい。)


その出来が、何とも微妙なチョコレート菓子 ③_a0094526_543533.gifあとはおいしく焼き上がる事を祈って、
ただ待つのみです。






お菓子作り。
私が思うところ、日常の料理と比べて、失敗に気付いた時のリカバリーがしにくい 部分があります。
しかも、材料単価が決して安くはないし。

しかし何らかのミスを犯したとしても、家庭内で消費する事が決まっているのであれば、
「最終的に、とりあえず食べられればOKだ。」 くらいの気持ちでもいいと思うのです。
自己弁護的ですかね。(苦笑)




ピピー、ピピー♪




そうこうしているうちに、焼き上がりを知らせてくれる、ブザー音が鳴りましたよ。
その出来が、何とも微妙なチョコレート菓子 ③_a0094526_16325318.jpg

チョコレートを焼いた甘い香りが、部屋中に充満しています。


 次の記事で、いよいよ実食です。

by fumichoco36 | 2007-11-17 06:32


<< その出来が、何とも微妙なチョコ... その出来が、何とも微妙なチョコ... >>